2013年3月29日金曜日

BEAMS × KOBO-SYU 第2弾

あのBEAMSと工房集とのコラボレーション!!

お待たせしました。

田中悠紀さん「茶太郎」のボタンダウンシャツに続く第2弾は、
尾崎翔悟さんの作品をレザーに、
エッジング(皮を削って線を描いていく手法)を用いて、
描いた小物シリーズです。
5種類の展開、豊富なバリエーション。

2重コンパクトウォレット
尾崎さんの作品。
彼の大好きな楽器が溢れ、まるで音楽が聞こえてくるよう。
とってもハッピーな音楽が。

それぞれの商品をご紹介いただいています。
「日本製なのにこのお値段にご注目」
「小物が揃っている方は個人的におしゃれだと思います。」
「統一感こそ極上…」
だそうです。ここは、揃えてお手元に。

そして、
今回も商品だけでなく、箱やタグにも注目です。
まずは、箱。
銀のキラキラロゴ。BEAMSのロゴと並んで、工房集のロゴが入っています。

そして、タグ。
今回も大倉史子さん描き下ろしのBEAMSのロゴ。
裏では、尾崎翔悟さんをアーティストとして紹介。名前だけでなく紹介文も。
商品自体にも、工房集とBEAMSのロゴが表裏になったものが付きます。

こういう部分が本当にうれしいのです。
アーティストへのリスペクト。工房集へのリスペクト。大事にしてくれている。
まさに、コラボレーション。
感謝感謝です。

今後も継続していくことに意味があると思っています。

ビームス ジャパン(新宿) ビームスタイム(渋谷) ビームスストリート(池袋)
ビームス銀座店 ビームス二子玉川店 ビームス横浜店 ビームス大宮店
ビームス静岡店 ビームス新潟店 ビームス大阪店 ビームス阿倍野店
ビームス梅田店 ビームス神戸店
上記13店舗とオンラインショップにて展開しています。

春ですし、新年度、新学期、ぜひぜひ。



2013年3月11日月曜日

誰が考えついたのだろう。



のり子さんの折鶴が美術館に飾られることになった。

10年程前にのり子さんの家を訪問したときに、案内された2階の一室が千羽鶴で埋め尽くされていたのに驚いたことを思い出した。お母さんは、「捨てるわけにもいかないから」と言っていたが、50年もの間とりためていた鶴は10万を超え、東京都美術館の大きく区切られたスペースに圧倒的な迫力で展示されていた。ダウン症は20歳を超えて生きられないと言われていた時代、のり子さんは就学免除になり学校に通うことができなかった。

過日、もうすぐ定年を迎えようとする年配の夫婦が施設を訪ねてきた。新聞でみぬま福祉会を知ったという。東京に暮らす夫婦の息子には重い行動障害があり、現在、児童施設に入所しているが、年齢超過となりあと3年で施設を出なければならなくなったと話した。施設からは、山形にある施設への入所を勧められたが断った。家に引き取って日中通う場所を探すという母親を「無理だよ」と父親が気遣っていた。
何故断ったのですか?と聞くと母親は「かわいいから」と答えた。
一人一人が大切なのだというシンプルな答えだった。

みぬま福祉会は1984年に「どんな障害を持っていても希望すればいつでも利用できる施設づくりを進める。」ことを理念にして発足した。入所の決定は職員会議に任されたが、「断る理由でなく、受け入れる条件を話し合う。」ということにしていたため、実際にはどんな場合でも入所が決定した。困難であればあるだけ、受け止める条件作りは大変になるが、その分仲間や集団や社会を発達させる力になると考えた。
希望があれば作業所を作り、足りなくなればまた作り、困難な仲間の受け入れに人手が足りなければ「増やそう」と決めてその分の資金集めを始めた。時折、鈴木先生(初代理事長)に「たいへんだ」と訴えると、決まって「必要なものは必要でしょ」という言葉が返ってきた。
一人一人が大切だという答えだった。

困難な人や新しい願いを受け入れるということが、今いる仲間たちにとって不利益になると考えず、人間を大切にする具体的な方法であると考えていた。大変さにではなく必要に目を向けて、実現するために力を合わせ、新たな問題を成長の契機とした。困難はしばしば「宝物」と呼ばれていた。
30周年の節目を前に開かれた東京都美術館の作品展はなんだか夢のように過ぎた。わりと忙しく期間中動物園に立ち寄ることができなかったのが心残りになったが、普段一緒にいる仲間たちが、やたらに評価されていたり、多くの人を励ましているということを身近に感じることができてうれしかった。
出口近くの壁には、手形をくりぬいたような形の紙が目線から天井の方に向かって貼られていたが、3日目になって貼っているものが画鋲でなく、画鋲を壁に刺し、画鋲の頭の平らな所に紙を置きそれを小さな磁石で押さえて止めてあることに気が付いた。集の職員に驚きを伝えると、作品を大切にする方法だと教えてくれた。宮本さん(集の責任者)は、「穴をあけるわけないじゃないですか」と言ってふくれていたが、みぬま福祉会が素直に進歩していると思い、「必要が」あちこちで同じように花開いていると感じてうれしかった。

社会福祉法人みぬま福祉会理事長 高橋 孝雄



2013年3月8日金曜日

HOME PARTY

京都府亀岡に、昨年10月にできました「みずのき美術館」。
社会福祉法人松花苑が運営する、
アールブリュット作品を紹介することを基本に据えた美術館です。

この「みずのき美術館」で、3月23日(土)、24日(日)の2日間、
「HOME PARTY」という展覧会が開催されます。

4月14日(日)まで会期延長

みずのき美術館が迎えるはじめての春。
友人同士が集まったホームパーティーのように、リラックスした空間で、
春の日差しとともにゆらぎ、影響しあう表現をお楽しみください。

この展覧会に、
工房集、川口太陽の家より、宮川佑理子さんの作品が出展されます。
宮川さんは、「ポコラート全国公募展vol.2」で【大木裕之賞】を受賞しました。
その後、
展覧会「ポコラート全国公募展vol.3」のポスターや、
書籍「アール・ブリュット?アウトサイダー・アート?ポコラート!福祉×表現×美術×魂」の表紙に、
その作品が使用されております。

「ぐーる、ぐーる」と声を出しながら、
直接手のひらで描かれた作品には、
平泳ぎのようなダイナミックでゆっくりとした動きが現れています。 

リラックスした空間、
ホームパーティー、
ゆらぎ、
工房集における宮川さんのイメージとは違うアプローチ。
どんな感じになるのだろうか、楽しみです。


「HOME PARTY」
日時:3月23日(土)・24日(日) 10:00-18:00
4月14日(日)まで会期延長
入館料:無料⇒延長につき一般400円/高大生200円/中学生以下無料
主催:松花苑・みずのき美術館
共催:京都府南丹広域振興局
出展作家:
今村遼佑/砂連尾理/河合晋平/平野智之/丸毛浩嗣
宮川佑理子/森太三/森川大輔/吉川敏明



会期延長に伴う展示替えのお知らせ
砂連尾理のダンスパフォーマンス
      23日・24日に記録撮影したものを映像にてご紹介します
・今村遼佑の一部の作品
   作品の性質上、会期延長後しばらくで終了し、それ以降は記録のみの展示となります。
 (4/3より替わります)

2013年3月7日木曜日

都美館「生きるための表現」記録集



9月に東京都美術館で開催した工房集作品展「生きるための表現」
みぬま福祉会のメンバー120名の作品を、
都美館の企画展示室というこれまでにない大規模なスペースに展示しました。

8日間という短い開催にも関わらず、4000人近い方々が観てくださり、
大きな反響がありました。
新聞やアートを紹介するwebサイトにも取り上げていただきました。
ブログ、twitter、FACEBOOKなどでも多くの方々が話題にしておりました。

こんなにいい展覧会、
きちんと形にして残していかなければいけないと考えておりまして、
今回、ようやく記録集が完成いたしました。

A4サイズ、40ページ。
デザインは、パンフレット、カレンダー、作品集と同じ、e.d.s水川史生さん
展示全体を写真で追っていく構成。
その流れの中で、来場者投票ベスト10に入った作家の作品は別枠で紹介します。

社会福祉法人みぬま福祉会理事長・高橋孝雄、
展覧会のキュレーターである工房集アートディレクター・中津川浩章さん、
そして、
もちろん生で展覧会を観てくださった、
インディペンデントキュレーター・小出由紀子さんや
横尾忠則現代美術館学芸員・服部正さんにも
文章をいただきました。

そして、“工房集”の記録集、
会場で観にきてくださった方々に書いていただいたアンケート、
そのコメントを余すことなく全て掲載させていただきました。
なんと12ページにも渡ります。
文字がかなり多くなってしまうという嫌いがありましたが、
一人ひとりの声が、あの展覧会の空気を呼び戻すのです。
今回の展覧会のコンセプトが、そっくりそのまま、いやイメージ以上に表れているのです。

実際に生で観た方は、そのとき感じたことを再び、
観ることができなかった方には、少しでもこの展覧会を共感していただけるはずです。
ぜひ、どちらの方にも手に取っていただきたいと強く願います。


工房集コレクション 工房集作品展「生きるための表現」記録集
企画・編集・発行:工房集
ディレクション:中津川 浩章
デザイン:e.d.s
作品撮影:今井 紀彰
会場撮影:鈴木 広一郎
印刷:株式会社ハナミ

1部1000円
メールにて注文を承ります。
お問い合わせは、工房集048-290-7355まで。

なお、工房集、工房集が企画・出展する展覧会などでも、
直接販売しております。

2013年3月4日月曜日

春色


今年も春の訪れに合わせて、
東京・押上にある「一軒家カフェikkA」で、
みぬま福祉会の織の作品展を行います。

タイトルは「春色 みぬま福祉会“織”作品展vol.2」。

工房集の所属する社会福祉法人みぬま福祉会では、
工房集の他に、
5つの場所で、メンバーが織をしています。
DMでもわかるように、織り方、色の選び方、
それぞれの場所、メンバーには色があります。

そこに、ちょうど春という季節。

「隅田川沿いに咲く桜を見ながら、
春色に染まった“織”の作品を是非ご覧ください。」

2013年3月8日(金)-4月15日(月)
12:00-18:00  水曜・第3金曜日定休 ※臨時休業はブログで確認してください。
会場:一軒家カフェikkA
東京都墨田区向島3-6-5
Tel/Fax 03-5637-8733

ちなみにikkaの1Fカフェ廊下には、
ステンドグラスのランプが展示販売されています。
イベントもたくさん行われているようなので、
ぜひぜひ、足を運んでみてください。